このすりガラスの向こうの世界はどうなっているのか。
「敷居が高いのか、どんな天婦羅なのか?」とても気になりますね。
辻には胡麻油の香ばしい匂いが漂っていますが、入口にはメニューもありません。
横浜イセザキモール路地裏の「登良屋」さん、ドキドキしながら扉を開けてみます。
実は気楽に入れる?
伊勢佐木町の路地裏の老舗 天ぷら登良屋
厨房上の横浜魚市場看板、卸名がずらり
入ってすぐ左が厨房とカウンター、右手に座敷があります。
店内の音楽はなく、シュワシュワと天婦羅の揚げ音が聞こえます。
落ち着いた暗めの照明、年輪を感じさせる柱、さすがに味があります。
気取った感じがなく、馴染みやすい雰囲気です。
天ぷら・肴 登良屋 (とらや) | |
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天婦羅、鮮魚 | |
ランチ1人前¥1,260~ | |
JR関内駅北口から徒歩3分(伊勢佐木町方面) | |
家族と、ひとりでぶらっと、親しい友人と | |
天婦羅、天然ものの鮮魚 | |
3.6 *個人的な評価です |
メニュー
メニューに値段は書いていません。「えっ、大丈夫か?」と焦りますが大丈夫。尋ねると女将が丁寧に説明してくれるので安心を。
接待への気遣い、常連客が多いので無用、ということだそうです。
白身魚、穴子、イカ、野菜4品の「1人前盛り」を注文。
1,260円。海老を500円で追加できます。お値段は時価によることもあると思います。
ここの車海老は頭から尾までまるごと絶品と聞きますが、この日はあいにく体調が万全でなく追加を断念。
天ぷら
天婦羅は15分ほどで運ばれてきました。
味噌汁と香の物添え。ご飯はお替わり自由です。
「1人前盛り」。天婦羅は白身魚(キス)、穴子、季節の旬野菜(レンコン、茄子、しし唐、かぼちゃ)
薄く繊細な衣はカラッとして、少し深めの揚げ具合。昔懐かしいような、素朴な味が染みる天婦羅です。
噛むとサクッとした甘さと香ばしさが広がります。
天婦羅は蒸し料理だと言うが、なるほど納得、中の食材は旨味たっぷりふっくら、素材の良さを感じます。
天つゆはさっぱりした辛口。薬味は大根おろしのみ。
不思議と食べたあと重くない。
「天ぷら・肴」と名うっているだけあり、この店は天婦羅だけじゃなく魚もすごいらしいです。魚は天然ものしか扱わないというこだわり。
厨房の上には鮮魚卸問屋?の名がズラリ。老舗の深い付き合いを感じさせます。
身厚なカツオ、のどぐろなど刺身や煮付けで頂けます。季節や天候で仕入れが変わるそう。
遠くないうちに必ず魚のレポートもお伝えしたいと思います。
※Photo from Tabelog
あとから知ったのですが、揚げ油は横浜の老舗「岩井の胡麻油」をずっと使用しているとのこと。
コットンハーバーの工場で伝統製法を守り続ける1857年創業の老舗で、あの近辺に行くと香ばしい香りが漂っています。
イベント商品でデパートなどで入手できるので、自宅の天婦羅に試したい方はぜひ。
また、店主さんは横浜の名店・牛鍋「新井屋」のご親戚だそう。
サービス
無駄口なくピンと張りつめた空気感の厨房、女将さんのにこやかで丁寧な接客。どちらもさすがのプロぶりが感じられます。
店内は天婦羅店にありがちな油のギト付きも一切ないのが素晴らしい。
奥の座敷にはテーブルと椅子の席があり、ご年配や足の悪い方への配慮があります。
子供も入店できます。
分煙ですが、吸わない人には若干匂いが気になる感じがありました。
シチュエーション
祖父母や子供も含め家族で。
一人でふらっと。
親しい友人と。
まとめ
・入口の入りにくさ、値段のないメニューでひるみそうですが、
老舗のこだわりある天婦羅を気取らずに頂けるお店です
・「天婦羅」の暖簾がかかったすりガラスが入口
(暖簾が2か所あり紛らわしいですが、お間違えないように。)
・それなりに値段もするので、仕事の合間の日常使いというより、ゆっくり身近な人と過ごしたい休日に良いかもしれません
・地域を見守り発展を鼓舞する重鎮として、ずっとあり続けて欲しい老舗です
アクセス
天ぷら・肴 登良屋 (とらや)
神奈川県横浜市中区吉田町2-3
045-251-2271
Open11:00~21:00(L.O.20:30)
ランチタイム 11:00~16:00
JR関内駅北口より徒歩3分
横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅より徒歩2分
名店「野毛おでん」のお隣
予約可
カード可
駐車場は近くのコインパーキングを利用